「信州ブランド」は長野県が育んできた地域の誇りと価値を象徴する存在です。本県が目指す「信州ブランド」は、単に企業や商品の価値を示すのではなく、県全体のプレゼンスを高め、風土、文化、歴史、食など、あらゆる側面を包含し、県民が描く「しあわせな信州」の実現を目指すものと捉えています。
このイメージをわかりやすく伝え、多くの方々の理解や共感を得るために、ロゴマークやキャッチフレーズと関連付けて発信することが有効と考え、平成24年度に制定し、更なる理解や共感を得るためにタグラインと5つのコアバリューを設定し令和6年度に再構築しました。
令和8年には県政150周年という節目を迎えるにあたり、県では市町村と連携しながら、信州ブランドを活用した新たな取り組みを企画しています。ともに、信州の価値を育て、未来へとつなげていきましょう。
1. 信州ブランド戦略のコンセプト
-「しあわせ信州」のコンセプトと背景-
長野県では、平成25年に「しあわせ信州」ロゴとキャッチフレーズを制定し、信州ブランドの価値向上に取り組んできました。これまでの約10年間で、県内在住者の認知度は6割を超え(長野県営業局実施「信州ブランド調査」令和6年度による)、観光・物産・イベントなど多様な場面で活用されてきました。
しかし、これまでの取り組みが一方的な情報発信にとどまり、県内市町村・地域住民の皆様の共感を得づらいものにとどまっていたのではないかという懸念もありました。信州ブランドの浸透にどれほど寄与してきたのか、また、地域活性化や経済振興に実際どれだけ貢献してきたのかという部分は課題認識があり、今後、積極的かつ戦略的に取り組んでいく必要性を感じていたところです。

[シンボルマーク「信州ハート」に込められた意味]
信州の自然を象徴するグリーンで「しあわせ」を表現しています。
左からリーフグリーンは「豊かに広がる森林や田園」
フォレストグリーンは「気高くそびえる山々」
ターコイズグリーンは「清らかな川の流れや湖」を表しています。
-ブランドの再定義-
この10年の間に社会情勢は、新たな技術革新やコロナ禍、価値観の多様化など、大きな転換期を迎えてきました。こうした変化を受け、長野県では数年間かけて「信州ブランド」の再定義に取り組んできました。
25年3月にはその成果として、具体的で共感を得やすい表現である信州ブランドのタグライン(企業やブランドの価値や思いを消費者等に端的に分かりやすく伝えるためのもの)として、「山々と育む すこやかな国」および、長野県が今後大切にしていきたい価値を「5つのコアバリュー」として新たに設定し、発表に至りました。
これにより、県内外の自治体や企業においても、信州ブランドの世界観をそれぞれの活動に取り入れる際の参考としていただきやすくなったのではないかと考えています。例えば、商品開発や観光プロモーション、教育・地域づくりなどの場面で、これらの価値観が1つの視点や方向性として活用されることで、信州らしさの発信につながればと考えています。
このように、今回の再定義では、信州ブランドをより親しみやすく、共感を得やすいものとするとともに、さまざまな場面で活用しやすい形へと整理しています。今後の多様な取り組みを通じて、こうしたブランドの価値が、より多くの方々に伝わっていくことを期待しています。
[タグライン「山々と育む すこやかな国」に込められた意味]
信州に息づく“しあわせ”を分かち合い、山々に囲まれたヒト・コト・モノが調和する、平和ですこやかな長野県をみんなでともに築いていくことを目指しています。
[5つのコアバリュー]
・自然・環境:自然を守り共に生きる
・風土・文化:多彩な風土で魅力を育む
・県民性とコミュニティ:みんなに居場所と出番をつくる
・学びの伝統:一人ひとりの学びたいを叶える
・産業の変遷:確かな技で世界を変える

信州ブランドの世界観については、令和6年度中に「しあわせ信州」の世界観・コンセプトをまとめたWebサイト・コンセプトブックを制作しました。Webサイトは、こちらからご覧いただけます。
2. 信州ブランドの戦略的価値と地域課題の解決可能性
人口減少や消費者ニーズの多様化が進む中、地域の企業が選ばれ続けるためには、商品やサービスに「ストーリー」や「信頼感」といった付加価値を伴わせることが重要です。

これは、単に「地域名を冠する」ことにとどまらず、地域の特性や文化、品質へのこだわりを伝えることで、商品やサービスを差別化する強力な手段となりえます。
実際、全国の商工会議所を対象とした調査によると、地域ブランドの活用によって「メディアやSNSでの露出が増えた」「商談会やイベントへの参加が促進された」「売り上げや販路の拡大につながった」といった成果が報告されています(図表1)。これらの成果は、地域ブランドが単なる名称ではなく、販路開拓や認知度向上といった“実利”にもつながることを示しています。

さらに、地域ブランドは、商品やサービスの認知向上にとどまらず、観光誘致や移住促進といった地域政策の分野でも効果が期待されています。地域ブランディングに取り組む目的として、「観光客数・観光消費の増加」「販路拡大」「新商品・サービス開発の促進」が上位に挙げられており(図表2)、その活用が経済活動の枠を超えて、地域全体の活性化に寄与していることが伺えます。
3. ロゴの使用について
「しあわせ信州」ロゴは、所定の使用ルールを満たせば無料でご利用いただけます。民間企業はもちろん、県内の市町村でもご活用いただけます。このロゴをイベントや商品に使用することで、地域資源に信頼性とストーリー性を加えることができるほか、実際に「お土産屋さんで取り扱ってもらいやすくなった」「販路が広がった」といった声も寄せられています。
そのため、市町村の皆様による活用はもちろん、販路開拓に課題を感じている事業者様へもぜひご案内ください。
ロゴは様々な場面で使いやすいよう、複数のバリエーションをご用意しています。使用申込は「長野県コンテンツライブラリー」から可能です。(使用申込書、イメージ図案の提出が必要になる場合があります)
ぜひ積極的なご使用をご検討いただくとともに、お付き合いのある事業者様にもご紹介いただけますと幸いです。

[ロゴ使用のメリット]
・信州ブランドへの共感を示せる
・商品・サービス・イベント等での活用が可能
・無料で使用可能(要申請)
※ロゴの表示によって県産品であることや当該商品の品質又はサービスの質を県が保証するものではないので、「長野県推奨・認定」等の文言は使用しないようお願いします。
[ロゴ使用申請について]
・「長野県コンテンツライブラリー」からお申込みいただけます。
下記の申請に必要な資料をあらかじめご準備ください。
・申請に必要な資料
使用申込書(様式1)/イメージ図案/団体・企業概要、企画書(あれば)
・申請資料のダウンロード方法、 申請方法の詳細、コンテンツライブラリーについては長野県コンテンツライブラリーよりご確認ください。
「しあわせ信州」ロゴは、信州ブランドの世界観を多様な場面で表現できるよう、複数のスタイルを用意しています。 カラータイプやモノクロタイプ、縦横のレイアウト違いなど、使用シーンに合わせて柔軟にお選びいただけます。ブランドの魅力を最大限に引き出すために、使用場面に適したロゴを選択・活用ください。

4. 営業局によるブランド発信の取り組み
営業局では、信州ブランドの世界観や価値を広く発信するため、複数のメディアを活用した情報発信に取り組んでいます。主な媒体としては、「しあわせ信州魅力発信ブログ」 、しあわせ信州SNS(X、Instagram、Facebook) 、そして「長野県コンテンツライブラリー」 などがあります。
「しあわせ信州魅力発信ブログ」は県職員が現地で感じた魅力や地域の人々との出会いをリアルな視点で紹介するもので、令和6年度の年間アクセス数は347万件以上に達し、自治体の広報ブログとしてもトップクラスの実績を誇ります。
SNSについては、令和7年8月末時点で、計10万を超えるフォロワーを獲得しています。季節の風景や地域の特産品、イベント情報などを写真や動画でタイムリーに発信し、幅広い層との接点を築いています。また、YouTube公式チャンネルでは約400本の動画を掲載し、地域情報や県産品の魅力を映像で伝えています。
さらに、「長野県コンテンツライブラリー」では、ロゴや写真素材、動画などの公式コンテンツを無料でダウンロード可能です。市町村や企業、団体が信州ブランドを活用した広報や商品展開を行う際に非常に便利で、ブランドの世界観を共有するための強力なツールとなっています。
これらの発信活動を通じて、信州ブランドの価値をより多くの方々に届け、地域とのつながりを深めています。ぜひ一度ご覧いただくとともに、コンテンツライブラリーの積極的なご活用もお願いいたします。
5. おわりに
信州ブランドは、長野県が育んできた地域の誇りと価値を象徴する存在です。これまで、自然・文化・人の営みといった信州らしさを発信するための統一的なメッセージは、令和6年度の再定義を経て、新たな世界観と価値をまとい、未来志向の展開へと歩みを進めています。
長野県は、令和8年に筑摩県と合併してから150年の節目を迎えるにあたり、信州ブランドをさらに盛り上げていく絶好の機会となります。県では次年度、市町村の皆様と連携しながら、地域の魅力を再発見・発信する取り組みを企画しており、信州ブランドを通じて地域の価値を高め、暮らしや経済の未来につなげていくことを目指しています。
皆様には、観光・物産・教育など、地域の多様な活動に信州ブランドを活かしながら、信州の価値を育て、未来へとつなぐパートナーとして、ぜひこのブランドを活用し、地域とともに歩んでいただければ幸いです。









