信州自治

県政NOW
2026年4・5月号

2026年は長野県150周年 長野県150周年記念事業のご紹介

令和8(2026)年、現在の長野県は誕生から150周年という大きな節目を迎えました。この記念すべき年を、単なるお祝いにとどめることなく、県民の皆さんとともに長野県の価値や魅力を改めて見つめ直し、次の時代へとつなげていく一年とするため、令和8年1月から「長野県150周年記念事業」を実施しています。

今回は、長野県の成り立ちを簡単に振り返りながら、具体的な記念事業の内容を紹介します。

長野県の成り立ち

現在の長野県は、明治維新後に統合と再編を繰り返し形づくられました。明治改元直前の慶応4(1868)年8月、府藩県三治制導入により幕府領をまとめた「伊那県」が発足し、信濃の国は、この伊那県と諸藩領で構成されました。しかし、伊那県の管轄が広域に渡りすぎたため、明治3(1870)年9月に東北信地域が「中野県」として分立。その翌年、明治4(1871)年6月には、県庁が中野から長野へ移り、県名も「長野県」に変更されます。同年7月には、廃藩置県の詔書により諸藩も県となり、一時的に伊那県と長野県を合わせた14県が誕生します。さらに4か月後の11月、中南信の6県と飛騨一円が統合され「筑摩県」が誕生し、東北信の7県が「長野県」に併合されました。

そして、明治9(1876)年8月21日、筑摩県の飛騨地域が岐阜県に、中南信地域が長野県に編入され、現在の長野県が誕生。このように10年も満たない期間にさまざまな変遷を経て、現在の長野県が誕生しました。

江戸時代から国内有数の養蚕の産地であった長野県は、その特性を活かし、明治時代から昭和時代初期にかけ、蚕糸業で日本経済を支えました。生糸は、当時の日本最大の輸出品で近代化に大きく貢献。岡谷・諏訪は「糸都(しと)」、上田は「蚕都(さんと)」と称されていました。

また明治時代に新たな価値となっていったのが、豊かな自然環境です。日本屈指の観光地となった軽井沢と上高地は、共に海外から訪れた宣教師たちによりその魅力が見いだされています。イギリス人宣教師のウォルター・ウェストンは上高地を訪れ、その美しさを著書『日本アルプスの登山と探検』に記し、「日本アルプス」という言葉を広めた人物としても知られています。カナダ人宣教師のアレキサンダー・クロフト・ショーは軽井沢を訪れ、その涼しい気候と自然に魅了されました。後に別荘を建て、その魅力を多くの人に紹介し、避暑地としての発展に大きく貢献しました。明治後期には北アルプスに日本初の山小屋が開業。さらにその後スキーが伝来し、山岳高原リゾートとして発展を遂げました。

その後も、大正デモクラシーや第二次世界大戦、戦後の復興や高度経済成長など、さまざまな社会情勢の変化の影響を受けますが、先人達の知恵と努力により150年の歩みが進めてきました。

こうした歴史を振り返るショートムービー「長野県150年の歩み」を公開していますので、ぜひご覧ください。

長野県150周年記念ショートムービー(長野県公式YouTube)

事業の目的・コンセプト

長野県150周年記念事業は、県民一人ひとりが150年の歴史の中で築かれてきた価値や魅力を再発見し、一体感を持って共に長野県の未来を想い描き、新しい行動を起こす機会とすることを目的としています。これは、市町村、企業、団体、学校、そして県民の皆様と共に取り組んでこそ意味があるものになると考えています。これらを踏まえ、事業コンセプトを「自らを知り 互いを知り 高め合おう『私たちの長野県』」としました。自分たちの歴史や歩みを振り返り、その価値に気付き、誇りやアイデンティティを持ってもらう「再発見」、県内の各地のさまざまな価値を知り、体験してみる「共有」、互いをリスペクトし価値を高め合う「磨き上げ」、に取組み、さまざまな人や地域の個性が輝き融合する、より魅力ある長野県を目指します。

長野県150周年特設サイト「事業概要・コンセプト」はこちら

長野県150周年記念事業の内容

12月までの間、県民参加型の投稿キャンペーンや長野県の価値や魅力の再発見につながるイベント等、多彩な取組を展開していきます。

事業のプラットフォームとなるのが、長野県150周年特設サイトです。前述のショートムービー、150年のトピックスをまとめた年表、信州ブランドのコアバリューを切り口に150年を振り返る特集記事を掲載。県ゆかりのある方々からのお祝いメッセージ、関連イベント、記念商品などの情報も、随時更新し掲載しておりますので、チェックしてください。

また、各種イベント・キャンペーンについては、現在、実施中の2つをご紹介します。

まず、1つ目は、県民参加型の投稿募集企画「わたしの『信濃の国』投稿キャンペーン」です。県歌「信濃の国」は、長野県に生まれ育った人々にとって、幼い頃から親しんできた大切な歌です。このキャンペーンでは、「信濃の国」オリジナル歌詞を作詞する、歌う、演奏する、踊るなど、さまざまな形で歌に接することで、長野県の過去、現在、そして未来に思いを巡らせていただきたいと考えています。

募集期間は令和8年6月10日までとなっております。皆さんからの投稿をお待ちしています。

2つ目の取組みは、県内各地を巡りその多彩な魅力に触れていただくことを目的とした「デジタルスタンプラリー」です。

77市町村それぞれで、さらにはもっと細かな地域・地区で、食や祭り、伝統芸能など、地域で独自の文化が育まれてきました。同じ県に暮らしていても、まだ訪れたことのない場所や、味わったことのない魅力が数多く残されているのでないでしょうか。この150周年は、ぜひそんな場所を訪れてみる、絶好の機会だと思います。

スタンプラリーの対象となるスポットは、約200箇所。県内77市町村すべてに1箇所以上を設置しています。定番の観光地だけでなく、未知なる魅力に触れられるスポットも数多く集まっています。ぜひ77市町村踏破にチャンレジしてみてください。

期間は、令和8年10月20日(火)まで。詳細は特設サイトをご覧ください。

今後の取組み

この他にも、令和8年の1年間を通じ、さまざまな企画を展開していきます。

長野県の魅力を伝えるコピーや俳句などの投稿キャンペーンや、学校と連携した探究学習の推進、長野県の県民性にフォーカスしたポスター制作などにより、地域への理解と愛着を育んでいきます。

こうした取組みの一環として、市町村の皆さんには、各市町村で計画されているイベントや事業について、150周年関連事業との連携をご検討ください。連携いただいた事業については、特設サイトでの情報発信や、関連PRツールなどをご活用いただくことができます。

また、長野県誕生の記念日である8月21日には、「つながる長野県」をテーマに記念祭典を開催します。松本市のメイン会場と、県内各地のサテライト会場を中継で結び、地域や世代などを越えて誰もが参加できる、インクルーシブな祭典とする予定です。ぜひ、この機会に長野県の歴史、地域、人がつながっていることを実感してほしいと考えています。

最新情報は長野県150周年特設サイトで公開中。随時更新しておりますので、ぜひご覧ください。

県民政策課企画経理係 加藤 和之